自然環境に包まれた豊かな立地に、癒やしと快適性とコミュニティを造るコーポラティブコレクティブハウスを創ります。
共食スタイルと共有スペースのあるプライバシー住戸を持つコーポラティブハウスのことです。一緒に暮らす心のケアを行うことで、人と人のつながりをつくる新しい住まい形式であるコレクティブハウスと、住まい手が自ら独自の住居も造る集合住宅であるコーポラティブハウスが合体した住まいのことです。
北欧では、コレクティブハウスという住まいの形式は現在では一般に浸透しているスタイルです。日本では、高齢者専用住宅としていくつか事例があるだけで、浸透まではしていない形式です。本来、高齢者に限らず居住者がお互いのスペース、時間、知恵とお金も合理的にシェアしあって、新しい空間と暮らしを創造することにあります。
共同で食事をしたり、リビングを一定期間シェアしたり、共同住宅ごとにルールをつくり運営していけば、現在の様々なライフスタイルの変化にも対応できる、住宅ができるものと考えます。
人々は、その年代によって生き方も生活の仕方も違ってきます。これからの日本の現状は少子高齢化に間違いはありません。人は、いろんな人生の選択があり、50代で第2の人生を考える方もいるでしょうし、選択を迫られるのは40代かもしれません。60代に入り若者より元気な方もいらっしゃるでしょう。
では、例えば60歳で定年を迎えたとして、その後自分はどのような生き方をしたいのか、考え方と準備は早いに越したことをありません。結婚をしていても、一人になった方、独身の方、子供のいない夫婦などさまざまな人生があります。
そんな場合、どのような所を生活の場に選ぶのか、意識の高い方は考えていかれるでしょう。ご存知のように、日本に於いて人生のセカンドステージは有料老人ホームに集約され、限られた選択肢しか無いのが現状です。私達は、介護施設とも違う、老人ホームでもない、良いコミュニティがあり、お互い心地よく過ごせる場を提供できないかと考えています。そのように、我々が想定しているニーズがあってもそれに見合った生活のスタイルの模範が無いのが現状ではないでしょうか。
今後、益々成熟社会化し、人々のライフスタイルが多様化していく事が考えられ、それと共に、ライフスタイルの質も考え方も変化していくと考えられます。
私達の考えている事は、非常に難しい、先取りの選択かもしれません。しかし、今後日本に於いて新しいコミュニケーションを中心とした、持続可能な暮らし方が必要とされるのではないかと考えております。
すでに、この地に於いて、ひとつの暮らし方の芽が出始めております。ニューヨークからの帰国者、スペインからの帰国者、そして、APU(立命館アジア太平洋大学)のオーストラリア人の方々なども生活され、新しいコミュニティを創りかけております。その方々は、実際当地を自らの生活の場として選択されたのです。何処に於いても人間同士のコミュニティが一番重要と考えます。そんな中でどのようなコミュニティを創って行くのかが求められ、人間の手と心によって構築されていくソフトの部分が重要だと考えています。それだからこそ、この速見エコビレッジという「土地の利」というステージが活かされるのではと思います。自然豊かな森に囲まれ高台にあり、九州の各地にすぐ移動できる高速道路インターは2分です。何より素晴らしい水を供給できます。
大分県はバブル時、湯布院を始めとして、数多くの案件がハジケ、放置され、雑草に覆われております。そんな中、見事に息を吹き返したのが速見エコビレッジなのです。この県は、住んで見てわかったのですが、気候は温暖、風水害の少ない所です。又、食文化が豊であり、歴史的に文化人が数多く輩出されており、文化的な素地は充分にあります。
幸い、日出町の町長は熱心で、どうにか町の活性化に取り組みたいと意欲的です。役場全体がそうかというと、難しい面もあります。しかし、私達が心を尽くして努力し、結果として日出町、ひいては大分県の人々の為になると思えば、労を惜しまず協力して下さるのではないかと思っております。
私達は、この計画を「速見ヒューマンライフ倶楽部」と名付け、多方面にわたり、様々な面からアプローチをし、このプロジェクトを進めていきたいと思っております。今後の暮らし方のひとつのスタイルを示し、皆で関わりながら、賛同する方々の輪を広げていきたいというのが私達の願いです。
平成25年4月24日
コウハウジング推進プロジェクト
速見ヒューマンライフ倶楽部発起人 三浦定雄